化粧品分野への支援について(2)
そうなんですね。
では、製造施設の要件のポイントを教えてください。
化粧品を製造する場所を製造所と呼ぶのですが、製品を製造するのに製造所が必要な設備や器具を備えている必要があります。
例えば、先に言ったように、化粧品は直接人の身体に使用する製品ですので、製造する場所は清潔でないといけないことは想像できますよね。
そのために、換気や照明が適切であることや、トイレなど清潔でない場所との区分ができること、塵や虫の侵入を防ぐ設備があること、また床や天井の材質などが構造設備基準として定められています。
製造所に関しては、この基準を満たすよう必要に応じて工事を考えましょう。
分かりました。
では、従事する人的要件のポイントを教えてください。
はい。人的要件にかかる人のことを責任技術者と呼ぶんですが、次のいずれか (1)薬剤師 (2)高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する専門の課程を修了した人 (3)高校又はこれと同等以上の学校で、薬学又は化学に関する科目を習得した後、医薬品又は化粧品の製造に関する業務に3年以上従事した人(単位習得+実務経験) を満たす人を配置しなくてはなりません。 もし、御社で該当される方がいらっしゃらない場合は求人の必要があるでしょう。
わかりました。 一度、会社の従業者の中で該当者がいないか確認してみます。
ご理解いただけましたでしょうか。
行政書士
穐田 英一郎
化粧品製造業許可の取得には、製造所の構造設備の基準を満たすことや、人的要件に合致した人を責任技術者として配置することが必ず求められています。
また、製造しようとする製品が化粧品基準の範囲内で配合されているかの成分の設計にも注意が必要ですし、出来た製品について試験検査をして品質に問題がないかのチェック体制の構築などやるべきことは多岐に渡ります。
ご質問では、化粧品製造業者として一から製造するものでしたが、化粧品製造業の許可には、包装・表示・保管といって、例えば箱詰めするのみ、または倉庫で保管するのみの許可の区分もあります。倉庫業をされている会社様などが当てはまるでしょう。
当事務所では、製造所候補物件の事前調査や必要工事のコンサルティング、人的要件を満たすため採用面でのアドバイスなど初期の段階からご相談をお受けしております。
化粧品製造業許可の取得をお考えの会社様はどうぞお気軽にご相談ください。
以上、大分の行政書士の穐田が回答いたしました。